俺の中で「大先生」であり「かわいい後輩」であり「人生の先輩」でもある
マブダチが、もうすぐ旅立つ。
齢20。
人間にしておおよそ105歳。
俺のマブダチ、通称「たま」 メンズ。
猫だ。
ここ1週間、彼は急速に老衰の道を辿ってった。
そして先ごろその飼い主から「桜、たまもう駄目かもしれん」って連絡きた。
駄目ってなんだ!駄目って。
死ぬことって駄目なの?全然じゃん。
大体大往生じゃん。無病息災、でもって長生き。そして1週間前なんて
全然元気。後ろ足ちょっと痛んでるくらいで階段も余裕(くだりは危険)
最高に大往生じゃん。
俺のマブダチはもうすぐ、旅に出る。
俺は、死に目には会いにいかない。きっとそいつもそう望んでる。
ずうっとジャーキー食べたあとに俺の指にまでがっついて
鋭いパンチを飛ばし、かっこよく着地して
眠れないときにずっと寄り添ってくれる、そんな最高にカッケエままで
桜の中に居たいって思ってる。かっこつけだから、あいつ。
だから、見送らない。きっと、旅はまだ、はじまったばかりだから。
俺らずっと、友達だから。

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